マーケティング分析からソーシャルメディアに至るまで、ホスピタリティ業界におけるさまざまな役割は、急速に拡大しています。 どのような仕事があり、どのように対応すれば良いのか、まとめてみました。
私がマイアミのNick’s Italian Fisheryで、ディッシュ・ウォッシャーとして働き始めたとき、私の地元であるリバプールの人々は、それをキャリアと呼べるものだとは、考えていなかったでしょう。それでも、私はいつもこんな風に考えていたのです、最初に与えられた役割に真面目に取り組めば、それはやがて素晴らしいキャリアにつながる扉を開ける、第一歩となるのではないかと。
10年を少し過ぎたころすでに、アメリカ及びイギリスのホテルやレストランを渡り歩きながら、最終的にはBabylon Restaurantでのレストラン・マネージャーの仕事を得て、私のプロとしての経験は、数えきれないほどになっていました。とりわけ、この業界を牽引する賞である、その年のレストラン・マネージャー大賞をとったことがきっかけで、ネッカー・アイランドのサー・リチャード・ブランソンと共に働くことができたことは、私が特に大切にしている経験のひとつです。
そんなわけで、すっかり時代遅れになってしまったという、ひと昔前の主張にもかかわらず、57%の若者が、再びサービス業への就職を真面目に考えているという、Livebookings社の最近の調査について読み、嬉しく思いました。ただしもちろん、すべての見通しが明るいというわけではありません。5人に2人は、この業界の仕事が、退屈で同じことの繰り返しであると感じており、3分の1ほどは、業界が先見的ではないと考え、5人に1人は、インターネットやソーシャルメディアのスキルや知識を活かすことができないだろうと答えています。3分の1ほどが、できれば会社員のような仕事に就きたいと答えていますが、その若者たちもあきらかに、ホスピタリティ産業の仕事が、彼らの世代のスキルとは相容れない職業であると感じているようです。
そこには、ひとつ大きな誤解があります。実際には、ホスピタリティ産業における職種の大半は、今や大きく変化し、従来のサービスにおけるスキルと同じように、ITやソーシャルメディアの専門知識を、必要とするようになりました。飲食業界は、めまぐるしく変化しています。 外食事情が、これまでどれほど劇的に変化してきたかを考えてみれば、成功しているレストランのマネージャーの対応が、いかに重要かということは、容易に想像できるでしょう。ソーシャルメディア管理、マーケティング、戦略、分析、ブログ管理など、幅広い分野を視野に入れながら、仕事を探してみる価値は、あるのではないでしょうか。
サービス産業にはどのような職種があるでしょうか
集客のために、インターネット及びソーシャルメディアを活用するスキルがありますか
レストランを探す際、今やほとんどの客は、インターネットを検索することから始めます。Googleは最近、レストラン関連の検索は、毎年17%ずつ増加している、と報告しています。というわけで、レストランやホテルなどの有能な接客担当者は、できるだけインターネット上で、ビジネスを展開させることに、力を注いでいるでしょう。
つまり、そのホテルまたはレストランを探しやすいこと、ウェブサイトが魅力的で、予約を取りたくなるような構成になっていること、ツイッターやフェイスブックなどの、ソーシャルネットワークと連帯できること、などです。これは、メディア審査、ソーシャルネットワーク管理やブログ管理の強化が、今やこの業界にとっては、すでに当たり前の需要であることを意味しているのです。
あなたはおそらくインターネット上で、ご自身のプロフィールを作成する知識をお持ちだと思いますが、その知識が、この業界にどれほど有用であるかということを、過小評価してはいけません。
雇用主にあなた自身のことをアピールすることによって、あなたのアイデアが採用され、それが新しく、かつ刺激的なビジネスに繋がっていくかもしれません。
流行に敏感ですか?レストラン・マーケターが向いているかもしれません
社会のトレンドというものは、消費者の行動に影響を与えますが、そのトレンドに、ホスピタリティ産業は、大きく影響されます。 客の意志決定を促すものが何なのか、それを常に先取りすることができれば、絶え間なく客が足を運んでくれるような、ホスピタリティ・ビジネスを提供することができるでしょう。
ITスキルは、とても有用なものです。データベースの構築が得意分野であれば(予約管理や、顧客からのフィードバック管理)、常連客の好みなどを容易に分析することができ、それをマーケティングに応用することができます。 マーケティング分析は、競争が激しく、分析結果がほぼ瞬時に反映されるホスピタリティ産業の分野においては、これまで以上に重要な要素になっています。
戦略やイベント管理のスキルが必要とされています
興味がないと思われるかもしれませんが、あなたが就いてみたい職業に必要なスキルについて、ちょっと違った側面から考えてみてください。 あなたの強みは、戦略でしょうか?大規模なケータリング会社を例にとってみた場合、フード・サービスの企画範囲は、学校の子供たちや上流階級の人々、さらには軍隊にまで及ぶかもしれないのです。
メディアに関心がありますか?
イベントを企画するとしましょう。それに伴い、宣伝や広報活動を行うことによって、同じ業界内の人々と知り合うことができ、あなた自身のスキルを証明する機会を得ることができます。ケータリング・イベントの企画は、大変大きな需要のある社交的な仕事で、あらゆる他の種類の仕事につながる、出発点となる可能性があります。
どのようにすれば、サービス業界に食い込むことができるでしょうか?
サービス業の中でも、違った分野の仕事のリサーチをすることから、始めてみましょう。
ホスピタリティ業界に入り込むには、さまざまな方法がありますが、さまざまな分野もあります。リサーチすることで、あなた自身にどのような可能性があるか、発見できるでしょう。
実際に働いてみましょう
学校や大学に在籍している間にしていたアルバイトが、じゅうぶんな経験になるとは、考えない方が良いかもしれません。レストラン・マネージャーの仕事を探し、この業界の仕事にどんなものがあるのか、積極的に見てみましょう。熱意は多くの場合、ホスピタリティ業界における重要な要素となります。あなたが与えられた役割を、きちんとデモンストレーションできれば、それはあなた自身の可能性を広げ、キャリアを作り上げることになるでしょう。
ホスピタリティ産業の養成機関をリサーチしてみましょう
Hilton Worldwide、Intercontinental Hotels、Whitbreadなど、多くの主要なホスピタリティ企業が、若者い世代の養成に取り組んでいます。
Big Hospitalityのウェブサイトにも、さまざまなコースやスキームが紹介されています。
最適な仕事を見つけましょう
接客サービスの求人は、Academy of Food & Wine Service のウェブサイトに掲載されており、驚くような国際的な求人を見つけることもできます。
ピーター・エイビス、Babylon Restaurant/レストラン・マネージャー